1000cc~

ハイパーモタード1100 (ドゥカティ)

 

ドゥカティ ハイパーモタード1100はここが凄い!!

1098ccの空冷L型2気筒を搭載した大排気量モデルのハイパーモタード1100。2世代に渡り熟成され、SSとは明らかに異なる方向性を追求したスポーツバイクとして長く愛されるシリーズとなりました。

ハイパーモタード 1100 / ハイパーモタード 1100S 2007-

ドゥカティ ハイパーモタード1100はここが凄い!!

真っ赤なシュラウドやフレームはいかにもドゥカティらしいカラーリングです。またサイドミラーはハンドガードと一体化した珍しいスタイルで、ムルティストラーダとも共通するクチバシのデザインなど、オフロードのエッセンスを取り入れつつ高性能なオンロードマシンに仕上げています。

この世代のハイパーモタード1100には2種類のグレードが有り、1100と上位グレードのSが設定されていました。国内にはSモデルのみ流通しています。

サスペンションはフロントにKYB製φ48DLCコート倒立フォーク、リアにはオーリンズ製フルアジャスタブルモノショックが搭載されています。ブレーキはフロントに305mmのダブルディスクとBrembo製ラジアルマウントモノブロックキャリパー、リアに245mmのシングルディスクと2ピストンキャリパーを装備しています。ホイールは前後17インチのマルケジーニ製鍛造ホイール、タイヤサイズはフロント120/70-17、リア180/55-17です。

Sモデルの特徴としては主に足回りに変更が加えられており、ベースグレードではマルゾッキとザックスのサスペンションが使用され、ブレーキキャリパーやホイールのグレードも異なります。軽量パーツの使用でSグレードは2kg軽い作りです。

全長×全高は2120mm×1155mm、ホイールベースはリッターSSよりわずかに長い1455mmで、性格としてはオフロードよりもオンロードを得意としています。シートもオフロードバイク相当に高いモタードバイクの中では845mmと低めの数字になっています。

 

ドゥカティ ハイパーモタード1100はここが凄い!!

 

エンジンはムルティストラーダとも共通する1078cc空冷L型2気筒、1100DSエンジン。ボアストロークは98×71.5mm、圧縮比は10.5:1です。最高出力は90馬力/7750回転、最大トルクは10.5kg・m/4750回転に設計されています。トランスミッションは6速MT、クラッチは乾式クラッチを採用しています。

フレームは見た目も美しいトラスフレームにドゥカティの多用するアルミ製片持ちスイングアームです。またSグレードにはデータロガーのDDAが標準装備されています。乾燥重量で177kg有る大型バイクな上に、上位グレードのSのみの販売だったので新車価格は180万円とかなり高く、すぐに傷だらけになるオフロードに持ち込むのは中々勇気の要るバイクです。

ハイパーモタードEVO 2010-

 

ドゥカティ ハイパーモタード1100はここが凄い!!

発売当初から大ヒットとなったハイパーモタードですが、2010年には足早にマイナーチェンジを果たしています。デザイン的には特徴だったセンターアップマフラーやサイドミラー、ヘッドライトなどハイパーモタード1100の頃の雰囲気を残していますが、エンジンは新型に置き換わり、EVOの名にふさわしい進化を遂げた他、このモデルからベースグレードに当たるEVOと、先代のSグレードに当たるSPの2種類が用意されました。

サスペンションはフロントにマルゾッキのφ50倒立フォーク、リアはザックス製フルアジャスタブルモノショックを装備しています。ブレーキはフロントに305mmのダブルディスクとBremboの4ピストンラジアルマウントキャリパー、リアに245mmの2ピストンキャリパーの組み合わせです。ホイールは前後17インチ、タイヤはフロント120/70-17、リア180/55-17のピレリ・ディアブロロッソを標準装備します。

エンジンは新型の1078cc空冷L型2気筒のデスモドゥエ1100エボルツィオーネに変更されました。ボアストロークは98mm×71.5mmで先代と同様ですが、圧縮比は11.3:1に高圧縮化されています。最高出力も95馬力/7750回転、最大トルクは10.5kg・m/5750回転にわずかに向上しました。フューエルインジェクションもマレリ製からシーメンス製に交換されています。トランスミッションは6速MTで、リアのスプロケットの歯数を1丁減らして高速寄りのセッティングにしています。

ハイパーモタードEVO SP 2010-

ドゥカティ ハイパーモタード1100はここが凄い!!

 

上位のSPグレードは、赤白のストライプが配色され、レーシーかつ爽やかなカラーリングですね。先代同様ハイグレードな足回りを装備したモデルで、リアサスペンションがオーリンズに換装されています。サスペンションのストローク量がフロント・リア共に大きく伸ばされており、EVOに比べてよりしなやかなセッティングとなっているのもポイントです。ブレンボキャリパーもモノブロック化され、よりコントロール製を高めています。またSPグレードではDDAに対応しています。またSPのみシート高が875mmに上昇し、その分足つき性が若干悪くなっています。

価格はこのモデルからベースグレードに当たるEVOと、上位グレードのEVO SPが併売されたため、それぞれ150万円と180万円の値付けが為され、EVOに関してはわずかに入手しやすくなりました。それでも走る宝石らしい高額なバイクです。

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