ウェアラブルカメラ

RICOH THETA Sで撮影してみた!【レビュー】

このシリーズも既に3作目なのでご存知の方も多いかと思いますが、今回RICOHのTHETA Sを購入しました。VRコンテンツが盛り上がる中、誰でも手軽にコンテンツ制作が可能ということで、今注目のカメラです。全天球カメラの先駆けになったモデルでもありますが、今回のアップデートで画質面で大きく向上したのでご紹介します。

空に向かってかざせばOK

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Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

THETAは両面にレンズの付いた変わった仕様になっています。一眼レフカメラの様に難しいことは考えず、科特隊のハ〇タ隊員よろしくカメラを上へかざせば良い感じの全天球画像が撮れます。広角レンズのおかげでブレが目立たないので、パッと見とても高画質です。実際の撮影は超簡単です。撮影した写真はRICOHのHPへアップロードすれば完成します。その写真はドラッグすれば自分に思った方向へ動かすことが出来る様になります。
これをテーブルの真ん中に置けば周囲に座っているメンバー全てが撮れるという誰もハブられない素敵カメラになっております。

5376×2688ドットの高解像度は凄い!

前モデルが2048×1024ドットであったことを考えると、この辺りは一気に進化した感が有ります。今時のデジカメとして考えても、5376×2688という解像度は十分なスペックです。実際の写真を見ても画質は納得の出来でした(全天球という仕組み上フォーカスが難しいですが…)

撮影モードも豊富に用意されており、マニュアル調整でこだわりの写真を撮る事も可能です。また、THETA Sはオートでも暗所に比較的強い部類なので杉林の様な背の高い木々が立ち並ぶ林道で暗くならないのが嬉しいです。この辺り凄くポイント高いです。

変り種のカメラですが、このモデルは画質にも一切妥協していないモデルです。全天球カメラを購入予定の全てのユーザーにとって魅力的なスペックとなっています。

動画は長時間撮れる様になったけど…

以前は動画の撮影時間に制限が有ったりしたので、動画撮影用に購入するには躊躇する分が有りました。正直バイク動画にも使えず、私も購入をためらっていたのですが、今モデルはその様なことは有りません。フルHDの動画がばっちりたっぷり撮れます。また、本体底面に三脚を固定出来るネジ穴が切って有るので、意外に設置の自由度が有ります。

ただ、やはり動画はおまけと捉えられているのか、純正アプリで字幕を入れたり、カットや結合といった事が困難です(YouTubeにアップしてしまえば何とかならなくもないですが…

メモリを増設出来ず内臓8GBでやりくりしないといけないところも動画撮影用カメラとしてはマイナスポイントになります。コンパクトな筐体として設計された都合上、拡張用のスロットをもたないので、やはり長時間の運用は厳しい印象です。フルHD時のメーカー公称録画時間約は65分なのであまり余裕は有りません。

サービスを向上させようというやる気は買うのですが使い辛い

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全天球カメラを買ったら、こんな感じの界王星写真を撮ってみたいと思っていたのですが、スマートフォンでこの画像を作ると最終的に640×1136として出力されてしまいます。5376×2688で撮った意味はなんだったんだよ…

PCアプリではこれらの加工処理が出来ず、折角の高解像度があまり活かされないのが残念です。ユーザビリティを重視してか多くの処理をスマホ限定で行える様にしていますが、THETAシリーズが今後も高解像度、高画質化をしていくのならそろそろPCでの一元管理化を考えた方が良いかと思います。フルHDの1Gを軽く超える動画をiPhoneでエンコードとか時間が掛かり過ぎる。動画も今回撮影したのですが、あまりにガチガチに固められた編集作業にアップロードを断念せざるを得ませんでした。PCなら簡単な作業を何故スマホでやらないといけないのか…

どうもリコーは自社のtheta360.comにファイルを共有して欲しい様ですが、その一連の流れをわかりやすく固定化した結果、容易にファイルに触れられなくなってしまい、結局ユーザーが欲しい画像や動画が作れないということになってしまっています。ちなみにここへファイルを送ると、誰でも画像をぐりぐり動かせるようにしてくれるのですが、こっちは静止画データとしてもきちんと欲しいんです。

theta360.com

特徴の有るカメラですが癖が強過ぎる

正直ただ写真を撮って友達と見せ合うだけならこれで十分です。ただし本気で360度のパノラマ画像を製作する、あるいはVRコンテンツの制作に利用するといったがっつり使い倒したい方ほど作業が苦しくなる印象です。まぁ360度動画自体制作に手間がかかるのですが…
今回のバージョンアップで画質も素人目に文句無いレベルに達し、製品としては素晴らしいのですが、私には少し扱いが煩わし過ぎました…

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