ウェアラブルカメラ

リコー THETA Vはシリーズ初の4Kモデル! 画質、音質ともに大幅に向上。

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シリーズ初の4K解像度対応モデル

VRコンテンツを気軽に作れるカメラとして人気だったTHETAシリーズに、スペックアップしたTHETA Vが追加されました。4K解像度の動画撮影に対応し、これまで以上に高画質化したモデルです。

いわゆるVRコンテンツを高画質に作る上で非常に重要なのが解像度なのでより高解像度の撮影に対応したのは嬉しいですね。またTHETA Vの4K動画撮影時の解像度は3840×1920で、静止画解像度は5376×2688です。センサーサイズ、レンズのスペックは従来と同じになっています。

THETA Vを使ったライブストリーミングも4K動画の配信に対応しており、ビットレートが120Mbpsとかなり高い数値に設定されています。ファイルサイズが格段に大きくなるため、内蔵ストレージからの高速転送に対応し、従来より2.5倍の速さで転送できます。

実際に撮影した動画はこんな感じです。波に揺れる海面や堤防の凹凸といった細部の描写にもしっかり対応しています。
THETAシリーズは元々画質特化のカメラでは無いですが、先行するニコンのKeyMission 360などと同等の画質は出ているように思います。THETA Vの構造上、360度の動画に編集したときの死角も少ないです。

またTVに接続したFire TV stickと連携する機能を持っています。THETA Vをリモコンとして、360度の画像を操作する仕組みになっています。大型TVを利用した大画面表示が一層楽しみやすくなりました。

AndroidベースのOSになった

個人的にTHETAシリーズのソフトウェアはそこまで不便を感じていませんでしたが、THETA VからはGoogleのandroidベースのOSに切り替わっています。今後プラグインの導入で機能を拡張できるので、今後更に機能が増していきます。

ボディサイズはそのままにわずかに軽量化

本体のサイズは45.2×130.6×22.9mmで、これは先代のTHETA Sと比べて幅に1mm弱増えただけです。更に本体重量は121gで若干軽くなっています。スティック状の持ちやすい形はそのまま維持されましたね。ボディーカラーはグレー一色です。

アクセサリー面では、新型の水中ハウジングケースが新たに追加されました。従来の防滴のハードケースに比べ、水の中に沈めることも想定しています。アクションカメラのように海のレジャーでも安心して使うことが出来ます。

この手のアフターパーツとしては価格が高く、20000円を超えているのは少し驚きました。カメラの使い道が増えるのは歓迎ですが、下位のTHETAシリーズと同等の値段というのはちょっとどうなんでしょう・・・。最初は誤植かと思いましたが、どうもそうでは無い様です。

オーディオテクニカと共同で新開発した4chマイクの3Dマイクロフォンも新たに開発され、周囲の音をよりクリアに撮影できる様になりました。リコーでは楽器演奏を主に想定しているようですが、カメラを固定したスポーツシーンでも十分使えそうです。こちらも価格が35100円と専用設計だけ有ってかなり高額なのは人を選ぶところです。THETAでもっと高音質に録音したいという人には有りでしょう。




内蔵メモリーは19GB

THETA Vでは4K動画に対応したことで、内蔵メモリーも拡張されています。
フルHDのTHETA Sが8GBだったので、2倍以上の記憶容量アップですね。とはいえ平気で数GBのファイルになる4K動画を扱うなら、これでも少なく感じるかもしれません。長時間の記録は難しく、スペック上最大40分になっています。それでもよく増やしてくれたと思います。

今回もMicroSDなど外部メモリーによる拡張は盛り込まれなかったので、限られた容量を上手く使う必要が有ります。

価格は定価56700円

THETA Vの気になる価格は定価で56700円、amazonなどは2000円引きクーポンなどのおかげでもう少し安いです。正直4Kカメラとしてはこんな物といった印象です。競合の製品をみてもそこまで高いという印象は受けません。

ただしTHETAシリーズはこれまでどちらかというとお手頃な価格の遊びカメラというポジションだっただけに、少し強気の値付けにしてきたなという気はします。4万円半ばくらいまで値下がって下位モデルとの価格差が小さくなれば、それなりに売れていくのではないでしょうか。