バイク用品

レザーへの刻印方法をまとめてみた

レザーへの刻印

レザークラフトの最終工程に、自分独自の刻印は付き物です。ここではレザーへ独自のパターンを施すための方法を、それぞれ特徴を交えつつ4つ紹介します。

打印

名前の通り、圧力をかけて革表面を凹ませることで模様を彫り込みます。焼印に比べると怪我のリスクが少なく、製造も容易です。素材は金属が使われることが多いですが、熱がかかるわけでは無いので、樹脂印も可能です。その為、アクリルを手作業で彫り込んだり、3Dプリンターで簡単に製造できます。
問題は樹脂印は欠けやすく、耐久度としては焼き印に一歩劣ってしまうことでしょうか。金属製の押印ならハンマーで叩いても欠ける事は無いので長く使えます。

焼印

焼印

押印に比べ、こちらは金属を熱して表面を焦がすタイプです。主に真鍮を削り込んで作り、半田ゴテと一体とすることで加熱を容易にしています。
その性質上、素材は金属になるため、自分で作ろうとすると少し手間ですが、素材の耐久性が高く、大量に捺印しても素材がへたれることは有りません。ただし、市販品としてはあまり選択肢は多くないです。インターネット上では焼印はオーダーで製作してくれるサービスも存在するため、そうしたサービスで自分の好みの焼印を製作してもらうのが良いでしょう。惜しいのは一つ当たり1万円くらいとやや高額なことでしょうか…。バリエーションを増やそうと思うと費用負担はかなり大きいです。

レーザー刻印

レーザー刻印は焼印の亜種と言えます。金属製のはんこを押し付けるのではなく、表面をレーザー光で焦がして模様を付けるタイプです。焼き印と違い、模様はPC内のデータのため、形状変更が自在に出来る上、製作にも多くの時間は必要有りません。特殊な工具が無くとも模様を自由に決められます。また焼印の場合、刻印の出来は金属を削りだす技術に依存しましたが、レーザー刻印は機械制御ですから、手作業で進めるより数段仕上がりが綺麗です。

更にレーザー刻印機を活用するメリットとして、革の裁断から針穴まで全て一連の動作で作ってくれることです。型紙でガイドラインを引いてカットするとどうしても切断面に乱れが出る場合が有りますから、全自動で仕上げてくれるメリットは計り知れないです。

また最近は安い中国製レーザー刻印機がAmazonなどで市販されており、50mm角以内の刻印なら1万円弱の機械で十分対応できます。3Dプリンターの筐体を応用しているのだと思いますが、そのおかげで家庭用にも導入し易い価格になっています。

ステンシル

上の3つが革そのものを加工したのに対し、ステンシルは塗料を乗せて模様を描きます。要は塗装なので、上2つよりも施工は容易です。
塗料は主に水性アクリル塗料が使用されます。これは市販品も豊富な為、選択肢が多くメタリックやパールなど変わった色も揃います。模様のカラーを選べるという点で、他の方法よりも格段に自由度が高いです。

市販のステンシルシートを使えばデザイン性の高い模様が入れられ、自分独自の模様を工夫しやすいのが特徴です。
ネックは革の持つ油分で塗料が徐々に剥がれてきてしまうことです。それも含めてヴィンテージ風と言えばそれまでですが、焼き印などに比べると耐久度で数段落ちるのは否定できません。