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HD650の後継機! HD660S登場!

HD660S

ゼンハイザーからベストセラーモデルHD650の後継機に当たるHD660Sの発売がアナウンスされました。高音質ヘッドホンの定番としてかなり長い間市場に君臨してきた機種ですので、新型の音質にも期待大です。

ゼンハイザーのHD650といえばかつてはハイエンドヘッドホンの代名詞的存在でした。私がヘッドホンオーディオを始めたのはHD600からHD650に移った頃で、まだ市場にはHD580など前世代のモデルが混在していたのを覚えています。
当時の価格で4万円後半、まだこの価格帯についてそれほどレビューも無く、当時としては十分ハイエンドの領域でした。その後加熱するヘッドホンブームのおかげで10万円オーバーのモデルが連発、ゼンハイザー自身もHD800というニューフラッグシップを出したおかげでHD650に関してはすっかりミドルクラスという印象になってしまいましたね。音質は分厚い低音域が特徴で、艶感というか空気感みたいな物が良く出ていた印象です。残念ながら私はGRADOみたいな音が好みだったのであまりHD650に縁が有りませんでしたが、それでも多くのヘッドホンユーザーを満足させてきた名機で有ることは間違い有りません。

さて、そこで今回の新型であるHD660Sです。見た目はHD650のデザインを引き継いでいて、大きなメッシュ状のハウジングも健在です。全体のデザインは従来のユーザーにもそれほど違和感を感じさせない物になっています。ケーブルも相変わらず着脱式になっているため、標準ステレオケーブルとバランス接続ケーブルを変えて楽しむことが出来ます。ゼンハイザーでは同社ヘッドホンアンプHDV820とのバランス接続を推奨しています。今後アフターパーツとしてのリケーブルという選択肢も増えそうですね。HD650の頃から本体より高いケーブルとか割と有名でしたしね・・・。

ダイヤフラムの輪郭に沿って新型のステンレス部材が配置され、ダイヤフラムの制御性能を向上、内部のトランスデューサーは今回新型に置き換わり、ボイスコイルもアルミ製で軽く仕上げたそうで、HD650をしのぐインパルス忠実度を実現しました。HD650に比べて高調波歪みも更に低く抑えたそうです。
スペック面で特徴的な変更はインピーダンスが300Ωから150Ωに変わって鳴らしやすくなったことでしょう。HD650に関しては実質的に駆動力の有るアンプもセットとなってしまっていたので、モバイル環境でももう少し扱いやすいように再設計されたようです。流石にこの開放型ヘッドホンをモバイルで試す人は少なそうですが・・・。
周波数特性は10~41000Hzで、かなり下まで伸びていますね。これは低音域の質はかなり期待できそうです。

価格は55000円ほどで、HD650に比べると若干上がりますが、HD700よりは安いです。HD650の音の傾向が気に入っていた方には、最新モデルのHD660Sも中々魅力的ではないでしょうか。