スズキのバイク

バーグマン フューエルセル (スズキ) はここが凄い!!

バーグマン フューエルセル

ホンダからPCX ELECTRICが発表されましたが、今日はそれより一足早く登場したバーグマン フューエルセルのお話です。こちらはバイクとしては大変珍しい燃料電池で動く仕組みになっています。

バーグマン フューエルセル 2017-

バーグマン フューエルセル

見た目からも分かるとおり、このバイクはバーグマン200をベースに空冷式の燃料電池で動くようにしたバイクです。
2017年には18台が車両型式認定を受け、ナンバープレートを付けて公道走行を可能にしています。まだ市場に広く販売するバイクではなく、燃料電池車の市場性の確認が主な目的となっています。
車体サイズは2095×740×1365mmで、マフラーが無くなった割に全長が若干伸びていますね。インホイールモーターが後輪に着くため、スイングアーム周りの形状はベースとなったバーグマン200と比較しても大幅に形状変更されています。スクリーンは防風性に優れる純正のロングスクリーン仕様ですね。
車両重量は199kgで、ベースよりも30kg以上重くなっていますが、この辺りは特殊性を考えると仕方が無いでしょう。シート下には燃料電池、リチウムイオンバッテリー、水素タンク、そしてシステムのコントローラーがぎっしり詰まっています。

動力は最初に述べたとおり、バーグマンの車体に合わせた空冷小型燃料電池です。圧縮水素をタンク内に詰め込み、水素と酸素を反応させることで電力を得ています。作動時には排気ガスの代わりに水が生成されるため、ガソリンエンジンに比べるとクリーンな動力として今後が期待されています。更にモーターからの回生電力を蓄えるリチウムイオンバッテリーが搭載されており、加速時にアシストする仕組みです。空冷式としたことで構造がシンプルになり、システムそのものの信頼性も向上させています。
モーターの出力は約6馬力/7650回転で、バーグマン200が18馬力なことを考えると、まだまだ実験機といった感じは否めません。最高速度も75km/hなので、出力面はガソリンエンジンには及ばない印象です。しかし走行可能距離は120kmが確保されており、この類いのバイクとしては距離を確保している方ではないでしょうか。
欧州では自動車も含めてWVTA認証を取得した初めての燃料電池車で有り、スズキの意欲作です。

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