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【2022年版】バイクを撮影するときに知っておきたいカメラレンズの知識

カメラレンズ

MOSです。

今日はツーリング先やサーキットでバイクを撮影するために知っておきたいカメラレンズの知識について説明します。今までは何気なく写真を撮っているだけだったけど、1ランク上の写真を撮りたい、という初心者に向いた内容です。

走る被写体はズームレンズが基本

まず、走っているバイクを撮影したいという場合は、原則ズームレンズになります。

これはある程度距離が離れていても被写体が大きく撮れるからです。流石に走っているバイクにギリギリまで近づいては危ないですからね…。

この時、ズームレンズの焦点距離がどのくらい有ればいいか、という問題ですが、初心者の方は400mmくらいから入ればミニサーキットの観客席から撮るような時も対応できます。

僕の使っているSEL70350Gも、フルサイズ換算500mmほどなので、これくらいなら大分余裕が出てきます。

最近はスマホにも後付けレンズが登場してきましたが、やはり長い間レンズ単体でも販売されてきた一眼レフの世界はレンズのラインナップも豊富で、かなりお買い得なレンズが普通に転がっていたりします。

ちなみに走行中のバイクや車を撮影するなら、フルサイズ機を買う必要は無いと考えています。APS-C機はフルサイズに比べて焦点距離を稼ぎやすく、遠くの被写体を取る時には有利に働くことが有ります。

近年の僕はSONYのミラーレス機を使用していますが、オートフォーカスが一眼レフと比べても格段に進化しており、ヘルメットの奥の瞳にも自動で焦点を合わせてくれたりと、最新ボディの性能の凄さを感じています。

2022年ならα6400などが、手ごろに買えて、かつ綺麗な写真を撮れる機種としておすすめです。

カメラのレンズは大きく分けて3種類

カメラの交換用レンズは大きく分けて3タイプ存在します。

・広角レンズ
・標準レンズ
・ズームレンズ

微妙にスペックが異なっていたりしますが、大体この3つに分けることが出来ます。バイクの撮影に使うなら、路肩などあまり下がれないスペースでもバイクが画面に収まる広角レンズか、遠くの被写体でも取らえられるズームレンズの使用が多くなります。

周囲を広く撮影する広角レンズ

広角レンズは視野角が広く、近くからでも車体全体を捉えることが出来ます。ワインディングなど、被写体までの距離が取れないような時も威力を発揮するレンズです。

また広角レンズはブレが出にくい性質を持っていて、クキッパキッと全体が広く焦点の合った写真を作りたいときなどに重宝します。
これは例えば、バイクと背景の両方をしっかりと捉えた写真を撮りたい時に使います。

R1200GS

広角レンズはより広い景色をフレームに収めようとする都合上、どうしても独特な歪みが出てしまいますが、その視覚効果を利用して、例えば少しローアングルよりに撮影してやることで被写体を強調したりします。

どのくらいを広角レンズとするかは人それぞれですが、個人的には20mm以下くらいの焦点距離が使いやすい広角レンズと考えています。いかにも広角レンズらしい写真を撮れるのはこのくらいの水準です。

人間の視野に近い標準レンズ

標準レンズは他の2タイプに比べると肉眼で見た景色に近い写真になるといわれています。なので、撮影者の意図したままの写真で残しやすいレンズです。基本的には自然で写実的な写真を撮れるレンズと言えます。

焦点距離はAPS-C35mmからフルサイズ50mmくらいが標準レンズとして扱われます。

また、この標準レンズですが、ズーム機能を持たない単焦点レンズが多く、画質の割に安く購入することが出来るのも特徴です。

正直、自分はバイクの撮影にあまり使われないレンズですが、単焦点特有の画質の良さを生かして、止まっている被写体の撮影オンリーに使うなら、結構面白いかもしれません。

背景を圧縮する望遠レンズ

望遠レンズはその名の通り、遠くに有る物を大きく撮るという使い方に適したレンズです。最近はモータースポーツの撮影が多くなった都合、特に活躍しているのがこのタイプです。

また停車させたバイクを撮る際も、望遠レンズ特有の圧縮効果を利用して迫力の有る写真を撮ることが出来ます。

R1200GS

望遠レンズの場合、奥行きを歪めて被写体の背景がぐっとこちらに近づいたような視覚効果を得られるのが特徴です。これを圧縮効果と表現します。

上の作例では街道沿いの木々をギュッと圧縮した感じにしたくて望遠よりのレンズを使用しました。こういう感じで写真の中の情報量を圧縮したい時に効果的です。

実はバイクを斜めから撮る時も意外と車体の長さが気になることが有ります。そういう時は望遠レンズを使うと前後がギュッとまとまった感じになり、車体に密度感と迫力が出ます。

望遠レンズは被写体までの距離を必要としますが、持っておいて損の無いレンズです。複数レンズを持っていくなら、かなりの高倍率レンズでも良いかもしれません。

背景ボケを活かしたいなら単焦点

R1200GS

例えば車体のみに焦点を合わせて背景はボカしたい、という方には単焦点レンズが非常に適しています。

これはもう簡単にボケを作ることが出来ます。ただやり過ぎると焦点がピンポイントになりすぎてヘッドライトに焦点が合っている代わりにリアホイールがかなりボケた、という様なことになったりします。

上の写真なんかはその極端な例で、ヘッドライト側に焦点が寄った分、リアシートのヘルメットの文字が滲んでいますね。

こんな感じで単焦点レンズはとにかくボケ味を作りやすいです。

おすすめのカメラはこれ!

これからカメラから揃える、という人には前述のα6400をおすすめしています。

というのも移動する被写体を強力に追尾するリアルトラッキング機能を安価に搭載したモデルで、このおかげで流し撮りなど被写体以外を適度にぼかす撮影も成功率が格段に高くなっています。現状、ミラーレス一眼で動きものに強いのはSONYです。

最大11コマ/秒のシャッター速度も、初心者には全く遅さを感じさせないです。面白いくらいに高速でシャッターが切れます。この〇〇コマ/秒もバイク撮影用のカメラを選ぶポイントで、最低でも10コマ/秒を目安にしていると性能面で後悔させません。

レンズに関しては、SEL70350Gはフォーカスの速さ、正確さ、画質そのものの良さで非常にハイバランスに完成しているため、まずおすすめです。自分の腕が上がった様に感じる名作だと考えています。最大350mmという焦点距離も個人ユースに使うには絶妙で、そのおかげコンパクトで扱いやすいサイズになっています。

これ以上の、例えば600mmなどになるといわゆる”バズーカ”と表現されるほどレンズが巨大になったりするため、どうしても初心者向きでは無くなってしまいます。このサイズなら、カメラ慣れしていない人でも扱いやすいです。