MOSです。
今日はツーリング先でバイクを撮影するために知っておきたいカメラレンズの知識について説明します。今までは何気なく写真を撮っているだけだったけど、1ランク上の写真を撮りたい、という初心者に向いた内容です。
目次
レンズを交換できるのは一眼レフが基本
レンズの種類が豊富で、あらゆるシチュエーションに対応できるのは一眼レフの大きな魅力です。
最近はスマホにも後付けレンズが登場してきましたが、やはり長い間レンズ単体でも販売されてきた一眼レフの世界はレンズのラインナップも豊富で、かなりお買い得なレンズが普通に転がっていたりします。
ちなみにレンズを交換するだけならフルサイズの高級機でなくても構いません。
私はバリアングル液晶など高機能に引かれてSONY製一眼レフを愛用していますが、定番製品のCanon EOS kiss X9も優秀な入門機です。一眼レフをまず試してみたいという人はここから入ってみることをおすすめします。
ちなみに最初はレンズ込みのダブルズームキットが必要な分は全て揃っていておすすめです。ミラーレスでも良いですが、エントリークラスの一眼レフも十分安価です。
最後にアフターパーツとしてのレンズも紹介しますが、基本的に最初はキットレンズからのスタートで十分過ぎます。超広角など、キットレンズに無いバリエーションを増やす形で追加していくのが吉です。なおCanonはレンズのコストパフォーマンスが高く、種類も豊富です。
カメラのレンズは大きく分けて3種類
カメラの交換用レンズは大きく分けて3タイプ存在します。
・広角レンズ
・標準レンズ
・望遠レンズ
微妙にスペックが異なっていたりしますが、大体この3つに分けることが出来ます。
周囲を広く撮影する広角レンズ
広角レンズは視野角が広く、近くからでも車体全体を捉えることが出来ます。ワインディングなど、被写体までの距離が取れないような時も威力を発揮するレンズです。
また広角レンズはブレが出にくい性質を持っていて、クキッパキッと全体が広く焦点の合った写真を作りたいときなどに重宝します。
これは例えば、バイクと背景の両方をしっかりと捉えた写真を撮りたい時に使います。
広角レンズはより広い景色をフレームに収めようとする都合上、どうしても独特な歪みが出てしまいます。その視覚効果を利用して、例えば少しローアングルよりに撮影してやることで被写体を強調したりします。
人間の視野に近い標準レンズ
標準レンズは他の2タイプに比べると肉眼で見た景色をそのまま写真で残すような形になります。基本的には自然で写実的な写真を撮れるレンズです。歪み感が無く、違和感の少ない写真を撮りたい人に無手います。焦点距離35から50mmくらいが標準レンズとして扱われます。
また、この標準レンズはズーム機能を持たない単焦点が多く、画質の割に安く購入することが出来るのも特徴です。
背景を圧縮する望遠レンズ
望遠レンズはその名の通り、遠くに有る物を近づけて撮るという使い方に適したレンズです。
バイクは常に自分の側に有るため、あまり必要ないと思われるかも知れませんが、望遠レンズ特有の圧縮効果を利用して迫力の有る写真を撮ることが出来ます。
望遠レンズの場合、被写体の背景がぐっとこちらに近づいたような視覚効果を得られるのが特徴です。これを圧縮効果と表現します。
上の作例では街道沿いの木々をギュッと圧縮した感じにしたくて望遠よりのレンズを使用しました。こういう感じで写真の中の情報量を圧縮したい時に効果的です。
実はバイクを斜めから撮る時も意外と車体の長さが気になることが有ります。そういう時は望遠レンズを使うと前後がギュッとまとまった感じになり、車体に密度感と迫力が出ます。
望遠レンズは被写体までの距離を必要としますが、持っておいて損の無いレンズです。複数レンズを持っていくなら、かなりの高倍率レンズでも良いかもしれません。
ズームレンズか単焦点レンズか
レンズの広角、望遠とは別の要素に、ズームレンズと単焦点レンズの違いが有ります。
ズームレンズはその名の通り、ズーム機能を内蔵しており遠くの被写体に寄ったりということが容易に出来ます。これは例えばモータースポーツの撮影などで大いに役立ってくれます。
それとは対照的に単焦点レンズはズーム機能を持たず、ピンポイントの焦点距離に特化しています。そのためズームレンズに比べると安価です。遠くの被写体を撮影する様な用途には使えませんが、ばっちり合った被写体を撮影するときの画質は非常に高いです。撮影方法が常に一定なら単焦点を好んで使うというのも有りですね。
単焦点レンズはズーム機能を持たない分、ズームレンズに比べると同じ設定での画質で優れる傾向に有ります。またズームレンズに比べて構造がシンプルなことから、価格が安く、いわゆる初心者のステップアップ用高画質レンズとして単焦点は大抵名前が挙がります。
個人的に一つだけレンズを持っていくならズームレンズを持っていきますが、画質優先なら単焦点レンズも十分選択肢に入ります。最近はパニアケースのおかげで両方を持ち運ぶことが出来る様になりました。
背景ボケを活かしたいなら単焦点
例えば車体のみに焦点を合わせて背景はボカしたい、という方には単焦点レンズが非常に適しています。
これはもう簡単にボケを作ることが出来ます。ただやり過ぎると焦点がピンポイントになりすぎてヘッドライトに焦点が合っている代わりにリアホイールがかなりボケた、という様なことになったりします。
上の写真なんかはその極端な例で、ヘッドライト側に焦点が寄った分、リアシートのヘルメットの文字が滲んでいますね。
こんな感じで単焦点レンズはとにかくボケ味を作りやすいです。