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【初心者向け】キーリング自作の予備知識。形状や作り方から。

レザークラフト

このページでは小物の代表格のキーリングについて解説します。サイズが小さくハギレからでも複数作れるので、練習目的で作る作品としてとても適しています。また革の裁断から縫い合わせ、加工まで一通りの細工を学べるのもポイントです。

キーリングのタイプは主にこの3つ

キーリング

ティアドロップ型

名前の通り、円形をベースに上部に2重リングやDカンなどを付けるタイプのキーリングです。ホワイトコックスのキーリングなど安定した人気の商品が多く、メーカーのアクセサリーとしてロゴが型押しされるのもこのタイプが多いですね。
非常にバリエーションが豊富で、真円形から楕円型まで丸みを帯びていればざっくりティアドロップ型に分類されます。もう全部ティアドロップで良いんじゃないですかね?
丸みを強調したり、少し細長くしたりするだけで雰囲気が大きく変わります。可愛く作ることも出来れば、少し大人びた雰囲気にすることも可能です。

作り方は一枚の革でリングを挟んで縫い合わせるかカシメで固定する方法が一般的です。この際、リングの縁に沿って縫い合わせることで、リングのみ自由に動くようにします。

スクエア型

これは短冊状にレザーをカットしたもので、ティアドロップ型に比べると中にロゴを入れたり後加工するのに便利な形状です。これも長方形から正方形まで幅広く、リングを取り付ける位置も自由に決められます。角の処理の仕方で雰囲気の変わるタイプですが、形状の制約が有り、ティアドロップ型ほど多彩な形状は有りません。全体的にカチッとした雰囲気の作品になる傾向が有ります。

スクエア型もティアドロップ同様、一枚革でリングを挟んで作るのが一般的です。ただしスクエア型の方が全体的に縫って仕上げる作品になる傾向が強い様に思います。またステッチをまっすぐ綺麗に施すのはしっかりガイドを書く、針穴を均等に穿つだけでは無く、縫う技術が必要なので工作難易度が一番高いです。

ベルトループ型

このタイプは細長いレザーを重ねて輪っかを作って、ベルトや鞄にキーなどを固定するのに使われます。そのためスナップボタンやカシメで固定して完成させます。
ステッチを使わず、切りっぱなしのレザーで完成させることも多く、工作難易度としては比較的簡単な作りになっています。この形状を活かして編み込みにしたり、バリエーションも豊富な上、長文ロゴを入れるのにとても適しています。

縫うか縫わないかが凄く大事

キーリングを完成させる過程で、接着剤でレザーを仮止めし、ワックスローブで縫い合わせる行程を挟む場合が有ります。ステッチが入ると若干洗練された雰囲気が出る他、カラーステッチにすれば色のアクセントを付けることも出来ますね。ただし厚い革を歪めずまっすぐ縫うというのは初心者には相当難しいです。個人でも手縫いで抜群のクオリティを出している方はいらっしゃいますが、そういう方は長年の経験で成り立っているのですぐに同等のクオリティを出すのは難しいです。そのため、縫うか縫わないかで難易度が大きく上下します。

発想を変えてみる

ミシン縫いに負けない手縫い技術を習得するのが理想ですが、初心者の内はひとまずステッチ抜きの型押しとカシメで完成させる方向で製作を進めますのをおすすめします。というのもステッチを市販品レベルにまとめるのは凄く難しいです・・・。
この場合、床面が隠れないのでトコノールが必須アイテムです。コバも含めて処理しておくことで艶出しと保護を行うことが出来ます。
またこのパターンは革の厚みがある程度有った方がしっくり来ます。3mmくらい有れば耐久度としても十分です。