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【2022年版】レーシングカートについて学びたい人に最適なハウツー本をまとめてみた

こんにちは、MOSです。

このページではカートの運転操作をもっと学びたい、という人向けに、過去に僕自身拝読して役に立った本を厳選して紹介しています。
一部難しい本も有りますが、”既にタイムアップに行き詰まっている人”、”改めて基礎原理から学びたい人”にはとくにおすすめです。

一人で走っているとすぐにタイムが伸びなくなる…

カートを初めてすぐの頃は乗れば乗るほどマシンに慣れてタイムが上がっていくものです。

しかし我流のドライビングではすぐタイムが頭打ちになり、その内自分以外にサーキットに来ている人、もしくは同じレースで走る人との埋まらないタイム差に愕然とすることになります。

教えてくれる人の供給が足りてないカート界

そういう時、周りに適切なアドバイスをくれる人がいると良いのですが、殆どの場合カートを教えてくれる人というのは周りにいないです。このカテゴリーはジュニア向けのスクールは結構有るのですが、大人になってから学ぼうとすると教えてくれるところが極端に限られてきます(サーキットに行ってもあまり情報が流れてこない

カートは低コストで気軽に始められるモータースポーツのため、流入するドライバー数が多いのですが、それに対して教えてくれる側の数が圧倒的に足りていないです。
ほとんどの人がWebの情報を頼りに、後はサーキットを淡々と周回して改善を進めています。
ここでは初心者から中級者がドライビングの改善に参考になる著書をいくつか紹介していきます。

レーシングカートテクニック完結編

いきなり完結編というタイトルであれですが、この本は著者の鈴木立一氏が季刊発行されていたレーシングカートテクニック誌に記述した情報を再編集・まとめたものです。
レーシングカートテクニックは既に絶版本で、中古も入手が難しいため、一切をまとめてくれているこちらの本は情報ソースとしてかなり嬉しい存在です。

内容としては、レーシングカートのメカニズムを説明しつつ、いかにタイヤグリップを最大限引き出すか、という部分に多くのページを割いているのが特徴です。
今日のレーシングカートレースではイコールコンディション化がかなり徹底されているので、タイヤのマネジメントは最終的な順位に大きく影響してきます。
そこで、タイヤのグリップを使い切るにはどの様なドライビングが求められるのか、普段の練習で何をすれば良いのか、そういった疑問に丁寧に答えています。

対象としては初心者から、上級者が読み返すのにも最適です。
作中にも、読者のスキルに応じて何度も読み返して効果の有る内容にまとめた、と有りますし、実際に本人のスキルが上がるほど記載された内容への理解も進む、という中々上手な作りの本になっています。

難点はソフトカバー本だと4000円近い価格になっていることですが、Kindle unlimitedに指定されているため、Kindleで無料で読むのが一番お得かな、と思います。

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Learn How To Mater The Art Of Kart Driving

こちらはレーシングカートのコーチとして活躍されているテレンス・ダブ氏がカートの基本操作やレースでの戦略についてまとめたものです。

翻訳されていない英語誌なのでやや人を選びますが、個人的にとてもためになった一冊。これはレーシングカートの本場、ヨーロッパで発刊された物で、日本ではあまり聞かれない現地のテクニックを知りたい方に最適な良本です。
情報量でいうと先述のレーシングカートテクニックと同等の大ボリュームで、上級者でも改めて読むとためになる内容が詰まっています。

ドライビングの本ですが、実際はカートのメカニズムの説明にかなりページを割いて、理解を求めています。
例えば乗車時のポジションは単なる姿勢の話に留まらず、何故ステアリングをその位置で握るのか、そのことで車の挙動がどう変わるのか、それぞれきちんと解説してくれています。
コーナーの抜け方一つとっても、荷重の掛け方、抜き方、フレームのしなりまで言及しているため、”ここはこうすれば良かったんだ”という目から鱗ポイントが多いのが魅力です。
ここまで丁寧に解説してくれている本は国内では見当たらないです。

対象としては中級者から上級者向けの内容だと思います。初心者向けに優しく書いている部分も有りますが、全ての内容を理解するには既にある程度のドライビングやセットアップの知識・経験が有った方が良いと思います。

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イラストマニュアル・はじめてのレーシングカート

最後にレーシングドライバー菊池 宥孝氏が手掛けた”はじめてのレーシングカート”。
前述の2冊がドライビング理論に関して一貫していたのに対して、こちらはよりドライバー目線でレーシングカートとは?というそもそも最初のステップからたっぷり解説を取っているため、全体的に易しめの内容です。

これからレース参戦したいけど、どのカテゴリーを選べばわからない、という方や、とりあえずお試しで乗ってみたいというライトな方にも細かい解説を載せてくれているので、これまでの2冊に比べると、カート初心者に圧倒的に優しく、おすすめしやすいです。

また実際にレーシングカートを運用していく上で避けて通れないセッティングについても順序よくまとめられており、特にレース初心者の方や、よく分からず乗っている方が読むには良いのではないでしょうか。
中々他人に聞くのが難しい項目なので、ちょっとでも情報が有るだけで有り難いくらいです。

想定読者としては、こちらは対象は初心者から中級者に寄せています。
ドライビング理論に留まらず、カートを趣味として続けていくためにはどうすれば良いのか、という基本的な疑問から回答を用意してくれています。初心者でも取っつきやすく、間口の広い内容が魅力です。
一方で、”既にレースにシリーズ参戦している”、もしくは”後コンマ1秒が縮まらない”という悩める中級者以上の方には少し物足りなさを感じるかも知れません。

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