600cc~

スーパーバイク 848 (ドゥカティ)

Superbike 848 (DUCATI)

1098譲りのスポーツ性能と、多くのライダーに扱い易いバランスを両立させたスーパーバイク848。最終型では多くの電子制御機能を獲得し、高性能のミドルクラススーパースポーツとして進化し続けました。

Superbike 848 2009-2010

 

Superbike 848 (DUCATI)

848は2007年に販売が開始された1098にやや遅れて2009年にミドルクラスSSとしてラインナップに追加されました。

デザイン的には1098の雰囲気を非常に多く受け継いでおり、レーシーなセンターアップマフラーなどスーパースポーツらしさとドゥカティのマシン特有の美しさが848にも活かされています。この頃のミドルクラスとしてはまだ珍しいウインカー埋設式のミラーなど、上位モデルのデザインを引き継いだことで装備面は豪華な印象です。

 

 

Superbike 848 (DUCATI)

ポジションはスーパースポーツ相当の前傾姿勢の強いポジションで、シート高は830mmに設計されています。車両重量は乾燥重量168kgです。

サスペンションはフロントにφ43のSHOWA製フルアジャスタブル倒立フォークと、リアに同じくSHOWAのフルアジャスタブルモノショックを組み合わせています。ブレーキは320mmのセミフローティングダブルディスクとBremboの4ピストンキャリパーに、リアの245mmシングルディスクと2ピストンキャリパーを装備しています。ホイールは前後17インチで、タイヤサイズはフロント120/70-17、リア180/55-17となります。

エンジンは849ccの水冷L型2気筒848テスタストレッタ・エボルツィオーネ。ボアストロークは94mm×61.2mm、圧縮比は12:1です。最高出力は129馬力/9500回転(本国仕様は134馬力/10000回転)、最大トルク9.5kg・m/8250回転(9.8kg・m/8250)回転で、大排気量の2気筒を高回転まで回すことでパワーを稼いでいます。燃料供給にマレリ製のFIを採用し、吸入効率を高めるためスロットルボディは楕円形に設計されました。

 

Superbike 848 (DUCATI)

 

ドゥカティのSSというと市販車レースのレギュレーションに沿った形になっているものですが、この848は敢えてレギュレーションを無視した排気量を選択することで実際に購入するユーザーの扱いやすさを重視しています。ドゥカティのミドルクラスに対するこの考え方は後の899や959にも活かされています。

新車価格189万円と非常に高額なバイクでしたが、200万円を超えた1098からすると購入しやすい価格を実現しています。また全体をブラック塗装にまとめた848ブラックは20万円安い169万円で、カラーリングにこだわりが無ければお得感の強いグレードです。足回りにオーリンズなど豪華パーツを純正採用しなかったことなどコスト面の配慮が効いており、ドゥカティの走りをよりお得に楽しめるバイクです。

Superbike 848 EVO 2011-2013

Superbike 848 (DUCATI)

848の発売から間を置かず、2011年より848EVOにマイナーチェンジが行われました。外装には大きな変化は加えられていませんが、足回りやエンジンを中心に成熟が進んでいます。フロントのBremboキャリパーはこの世代からモノブロックに変更されました。タイヤもピレリ製ディアブロスーパーコルサSPが標準装備されます。

 

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849ccのテスタストレッタ・エボルツィオーネはこの世代では更に高圧縮化され、圧縮比は13.2:1に向上しています。最高出力もそれに比例して上昇しており、日本国内の仕様で131馬力/9500回転、本国仕様で140馬力/10500回転にアップしています。最大トルクも9.9kg・m/9500回転(本国仕様10kg・m/9750回転)に強化されています。
849EVOの新車価格は189万円で、マイナーチェンジ後も同じ金額を保たれています。8より安価な848EVOブラックも設定し、こちらの価格は169万円です。

Superbike 848 EVO Corse SE 2012-2013

 

Superbike 848 (DUCATI)

また848EVOでは足回りや電子制御面で強化した上位グレードの848EVO CorseSEが設定されました。価格面でも848EVOとほぼ同額ということで非常にお得感の強いグレードになっています。

848EVOとの相違点としては、まずカラーリングがCorse SEのスペシャルカラーを採用しています。リアサスペンションがオーリンズに交換された他、フロントのブレーキディスクも330mmに大径化され、高負荷となるサーキット走行での熱容量に余裕を持たせました。電子制御ではDTC(Ducati Traction Control)、DQS(Ducati Quick Shifter)が装備され、加速性能や操縦安定性で一段高い性能を誇っています。ベースの848EVOに比べ、こちらはよりスポーツ色の強いパッケージです。また2013年モデルでは燃料タンクが18Lのビッグタンクに交換されています。

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