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ヤマハ EC-02はここが凄い!!

ヤマハ EC-02

EC-02 2005-

EC-02のデザインはシティコミューターとして一般的なスクータースタイルではなく、敢えて遊び心の有るネイキッドスタイルにすることで見た目のインパクトを重視しました。片持ちスイングアームの様なリアホイールもデザイン的に珍しいです。

サイドの大型パネルは取り外し式になっており、グラフィックの変更が可能です。それを利用した限定車も発売されています。小さい車体に大きいパネルのおかげで、交換時の視覚的なインパクトも高めです。

 

ヤマハ EC-02

更にヤマハが開発したフィルム貼り付けによる高いデザイン性を実現するフィルム・オン・グラフィックスの採用モデルにも選ばれており、蓄光パネルや3Dパネルなどの特別仕様車が存在します。

車体のサイズは全長×全幅×全高がそれぞれ1385×620×935mmで、スタイル的に似通うモンキーと同等のサイズになっています(エイプ50よりは一回り以上小さい)
シートはフラットなデザインですが完全に一人乗りです。シートの高さは715mmなので男女問わずほとんどの方が不安無く乗車することが出来ます。

ユニークなのはハンドルが折りたたみ式になっており、自動車に横積みすることを想定している点です。通常バイクはスタンドで直立した状態でタイダウンベルトなどを用いて固定するため、自動車に積む際やや大がかりになります。しかしEC-02は電動バイクという仕様上、横倒しにしてもガソリンやオイルが垂れたり臭いのすることが無く、気軽に自動車に積載することが出来ます。

サスペンションはフロントにテレスコピックフォーク、リアはスクーターに多く見られるユニットスイングを採用しています。ブレーキは前後ドラムブレーキです。
ホイールはフロント10インチ、リア12インチで、それぞれ60/100-10、60/100-12の低ロスコンパウンドタイヤが専用に開発されました。転がり抵抗を抑えることで燃費性能を向上させています。

ヤマハ EC-02

パワーユニットは後輪ハブ部分にモーターとドラムブレーキが一体になったYIPUで、異方性ボンド磁石の効果で中低速のパワーがアップし、坂道でも力強さを発揮します。定格出力は0.58kwで、そのため日本国内では50cc相当の扱いを受けます。0.6kw以上でいわゆる原付2種扱いとなるので、そのラインギリギリに設定している形です。

→電動バイクの免許区分に関してはこちら

またモーター駆動という特性から、このクラスとしては珍しい電子スロットルを採用しています。
相互制御システムのYMCSによってメーター、バッテリー、コントローラー、充電器の4つは相互に繋がっており、それぞれの状況に応じてモーターの駆動や補助駆動の制御を行います。

1回の充電による走行距離は最大43kmのため、購入後は近場への買い物に使うのが基本的な使い方です。片道20km圏内ではツーリングにはちょっと物足りないですね。
バッテリーの満充電は6時間必要です。ただし一回の充電にかかるコストが約16円と安価なことを考えると維持費にシビアな小型コミューターとしては低コストで良く出来ていると言えます。
ガソリンを使用しない電動バイクという性質から環境への負荷が低く、製造から廃棄に至るまでの全行程で50ccスクーターと比べてCO2約57%、NOx約88%、SOx約80%を削減しています。ただしこのバッテリーが少し曲者で、発火の危険性有りということでリコールの対象になってしまいました。更にリコール対応のバッテリーも製造工程に不具合でリコール対応が延期されるというややグダグダな展開に…。

バッテリー込みで車両重量は47kgと軽く、同じ電動バイクのE-Vinoや、同社50ccスクーターのジョグやBW’sなどと比較しても軽量に出来ています。これはこの価格としては珍しいアルミダイキャストのフレームやホイールを採用することで軽量化していることも大きいです。軽量化のためにアルミ材が多用され、車両の30%がアルミで構成されています。

当時の定価は209790円(税込)で、特殊な車両の割に50ccスクーターと比較してもそこまで効果ではありません。また電気自動車として補助金給付対象車両だったため、新車購入時に最大5万円の補助金がつきました。

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