雑記

ギネス記録申請の方法と注意点をまとめる

そろそろ公開してもいい頃なので記事にまとめましたが、今冬ギネス記録認定の準備を進めてきました。結果的に今回分は認定を受けられなかったわけですが、ギネス申請に関する記事はインターネット上にあまり例が無いので、方法や注意点をまとめたいと思います。

ラッピング関係の記録を取ろうとしていた

実はカーラッピング関連の記録というのはあまり無く、まだ新規の記録がポツポツ登場している段階です。痛車に関しては記録そのものが有りません。
そこでギネス側に記録の申請を打診していたのですが、その案に付いては区分が細かくなるため、正式に不可という回答を頂きました。幸いギネスに申請していた以外はほぼ準備段階だったので、ラッピングシートの在庫を過剰に抱えた以外はギネスに多額のお金を支払っただけで済みました。
準備段階で打診した全ての関係者様には申し訳ない気持ちで一杯ですが、今後も何らかの記録取得を念頭に活動していきます。日頃このブログをウォッチして下さっているユーザーの方々に関しましても、最良の結果を持ち帰れる様努力いたしますので、もうしばらくお待ち下さい。

次に、ここでは今回のやり取りをベースにギネス申請時のポイントをまとめます。

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ギネスの認定は主に2ステップ

ギネス記録の認定までには主に2ステップ有って、申請と認定審査に分かれています。新規のカテゴリーを創設する必要の有る場合は、審査段階で内容を精査してそれがカテゴリーに追加することが出来るかをギネス側が判断します。
一度申請を送ると通常返事が来るのに3ヶ月の期間が必要です。
ここを突破するのも難しいため、実際は新規カテゴリーを創設するより、この段階を他人が既にクリアーしてくれている既存記録への挑戦の方が話がスムーズにいきやすいです。
既存の記録はHPから閲覧することも出来ますし、毎年発刊される書籍でも確認することが出来ます。

申請は基本無料、しかし有料プランも考えた方が良い

インターネット上に古い情報が依然残っていますが、今のギネス記録の申請は個人の申請に関しては基本無料、日本語での申請も可能です。回答も日本語で返ってきます。
ただし先ほど書いた通り、申請の返事には3ヶ月かかります。つまり初回の申請時、内容に不備が有ってもそれがわかるのは3ヶ月後ということです。それを直して再申請すると、審査にまた3ヶ月かかります。なので仮に内容を適時修正して申請していくと無料プランでは9ヶ月から一年といった期間が普通にかかってしまいます。

そこで有料プランの登場です。これはギネス側に7万円の手数料を支払うことで10日以内に返事が届くサービスとなっています。公式HP上では10日となっていますが、実際は2~3日で返事が届きます。
これを使えば大幅に時間が短縮できますね。なお認定審査の段階でもこの短縮サービスが有り、そちらは5万円に設定されています。つまり申請段階の方が料金が高く設定されており、申請を通過するのはそれだけ難しいということでしょう。
ただし、有料プランで返事が届いても、申請内容のどこが悪かったのか具体的な記載が無い場合も有ります。私は一つの内容の申請のやり取りに20万円ほど払いました。高いぜ…。
メール一通の返信を貰うのに7万円ずつかかります。

申請詳細の注意点

申請時には記録の詳細をギネス記録側に送ります。これはギネス記録をどうやって実現し、測定するのかを書くものです。インターネット上でギネス申請された経験を公開されている方には、この部分を非常にあっさり書かれる方が多いですが、まずここは極力きっちり細かく書いてください。2~3000字くらいのボリュームが有って良いです。

ではどういうところに気をつければ良いのでしょうか?ギネスのHPでは一般的な5W1Hに気をつけるよう書いてありますが、実際に返答を貰ってみるとこの辺りはあまり重要ではないことがわかりました。
ギネス申請時に重要なのは、記録そのものが「誰でも測定可能かどうか」「記録カテゴリーが微細化されていないか」「定義が狭義過ぎないか」と言った点です。これは箇条書きでまとめても良いですね。

一つ一つ解説すると、まず記録で有る以上、世界中のどこでも測定可能が重要です。これはメジャーやノギス、マイクロメーターなど一般的な測定工具で計測できるかの可否が書いてあれば良いです。実際に使用する測定工具が決まっていればそれも記載します。
次に「記録カテゴリーが微細化されていないか」ですが、例えば「一度にバイクでパレードを行った最多台数(メーカー指定別)」という記録が実際に存在します。ここではメーカー毎にバイクを分けるレベルの微細化は許されますが、これに排気量別の区分を設ける、形状別の区分を設ける、など既存の記録を更に細かくカテゴリー分けする記録は通りにくいです。
最後に「定義が狭義過ぎないか」についてです。これは前述の例を取ると、「世界で最多」「バイクでパレード」「メーカーの指定」と記録の認定に3個の条件が入っているのが分かります。ギネス記録側としてはこの定義の指定が緩く、幅広く挑戦できる記録を好む傾向に有ります。ですから2~3個の定義の指定が限界です。4個以上は不可という返事を公式に頂いています。

ニッチな記録は通しづらい

狭義な記録は認定しづらいというのは先ほど書いた通りです。ギネスとしてもローカル過ぎる記録は不可と事前にHP上にて告知しています。特に個人からの申請は特定の材料、テーマ、創作物を用いる記録に対し非常に厳しいです。

一方、法人が地域限定のネタとして記録を作るのは比較的寛容な様です。例えば広島県尾道市は今年10月に「柑橘類を折った折り紙の最大展示」で認定を受けています。しかし個人で申請を通す際は「素材を柑橘類で限定」「創作物は折り紙を指定」と言った部分で落とされる可能性がとても高いです。特に創作物に関しては、製造技術が高く、作れる人が少ないものは挑戦しにくいとして敬遠される傾向に有ります。
なので実際に申請が通る際は「食品を折った折り紙」など指定を緩く変更する必要が有ります。
法人の場合、最初からお金を払うのが前提というのも有りますが、ローカル的な内容でも比較的通しやすいようです。

とにかく数を打った方が良い

こうしたことから実際にチャレンジする内容よりも、申請内容はかなり緩くすることをおすすめします。
上の画像はカテゴリー分けを視覚化したものですが、極力上位のカテゴリーになるように申請内容を吟味しましょう。自身の得意な内容で送ってしまいがちですが、挑戦者が限定される申請は通すが難しいです。特に無料で申請を通す場合、回答が来るのに3ヶ月かかります。今回ダメだったからまた次、となるとまた3ヶ月かかるのでこれだと1つの申請を通すのに時間がいくら有っても足りません。ギネス側もそれをわかっているので、有料サービスを提供しているのです。

そこでおすすめなのは、指定を緩くして複数の記録申請で送ることです。
下手な鉄砲では有りませんが、確実に審査を通る保証が無い、どこに不手際があったのか開示されない場合がある、ギネスの意向が重視される、といった点も考慮すると第2候補、第3候補の申請を行っておくことをおすすめします。申請段階では実現可能性や記録達成の難しさを気にする必要はあまりないです。新規カテゴリーの場合は、そもそも申請を通る見込みがあまり高くないからです。また記録が過去の記録と被るかどうかもギネスが最終的に判断してくれるので、ここでは深く調査しなくても良いと思います。そのために3ヶ月も長い期間を取っているわけですし。複数申請してどれかが通るか、あるいは惜しいところまでいけばそれをベースに書き直せば良いです。今これを書いている私は10個ほど申請の準備が出来ています。
また申請が通っても実際の認定を受けるまでには十分な期間が設けられています。記録挑戦に時間がかかる、費用がかかる場合は、あらゆる準備より先にまず記録の申請だけ先に行っておくことをおすすめします。ギネス記録として認められないと回答が返ってくる前に準備を進めると無駄になるからです。